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ASD(自閉スペクトラム症)の特徴と診断大人・子どもの違いとADHDとの比較

精神疾患・発達特性
2026年1月4日
医療監修チーム
ASD自閉スペクトラム症発達特性診断ADHDとの違い

重要なポイント

  • ASDは「スペクトラム」で、得意・苦手の現れ方は人により大きく異なります
  • 診断は自己チェックだけで確定できず、発達歴や生活場面での困りごとを含めて評価します
  • 大人では「周囲に合わせる努力(マスキング)」で気づかれにくいことがあります
  • ADHDと併存することもあり、違いを整理することが支援につながります

ASD(自閉スペクトラム症)とは

ASD(Autism Spectrum Disorder)は、主に「対人コミュニケーション・社会性」と「こだわり・反復行動(興味の偏り)」の特性が、 生活の中で困りごととして現れやすい発達特性です。特性の強さや組み合わせは幅広く、同じASDでも見え方はさまざまです。

ASDの特徴(特性)

対人コミュニケーションの特徴

  • 会話の暗黙のルール(間合い、言外の意味、冗談)をつかみにくい
  • 相手の表情・声のトーンなど非言語情報の読み取りが難しいことがある
  • 関係性の距離感の調整が苦手になりやすい
  • 興味のある話題は詳しく話せる一方、雑談が負担になることがある

こだわり・反復行動の特徴

  • 予定変更が強いストレスになりやすい(見通しの変化が苦手)
  • 同じ手順・配置・ルーティンに安心感がある
  • 興味関心が特定領域に深く集中する
  • 動作や言葉の繰り返しが見られることがある

感覚の過敏さ・鈍さ

音・光・匂い・触覚などの刺激に敏感だったり、逆に気づきにくかったりすることがあります。刺激の強い環境で疲れやすく、 体調不良やパフォーマンス低下につながる場合もあります。

  • 大きな音や人混みが苦手
  • タグや素材の違和感が強い
  • 眩しさや蛍光灯のちらつきで疲れる

ASDの診断(評価)の流れ

ASDの診断は、問診や発達歴、生活場面での困りごと、必要に応じた心理検査などを組み合わせて総合的に行われます。 自己チェックは「受診のきっかけ」には役立ちますが、診断の代わりにはなりません。

問診・困りごとの整理

職場・学校・家庭での具体的な困りごと、得意な場面、過去の工夫を整理します。

発達歴の確認

幼少期からの様子(対人関係、遊び、こだわり、感覚)を振り返ります。

心理検査・行動観察

必要に応じて質問紙や面接、行動観察などで特性の傾向を評価します。

併存症・鑑別の確認

ADHD、不安・抑うつ、睡眠問題などの併存や、別の要因の可能性を確認します。

大人のASD / 子どものASD

子どもに多い困りごとの例

  • 集団遊びでのルール理解や順番待ちが難しい
  • 急な予定変更でパニックになりやすい
  • 感覚の過敏さで授業や行事がつらい
  • 言葉の遅れや、一方的な話し方が目立つことがある

大人で気づかれやすいポイント

大人になると、学業や仕事、対人関係の要求水準が上がり、特性が「困りごと」として表面化しやすくなります。 また、周囲に合わせようとして疲弊する(マスキング)ことで、二次的に不安や抑うつが強まることもあります。

  • 雑談や会議の空気感がつかめず消耗する
  • 業務の優先順位付け・切り替えが苦手で疲れる
  • 音・光など環境刺激で体調を崩しやすい
  • 人間関係の誤解が続き、自己評価が下がる

ADHDとASDの違い(重なりもあります)

ADHDは主に「不注意」「多動性」「衝動性」が中心で、ASDは主に「社会性・コミュニケーション」「こだわり・反復」が中心です。 ただし併存することもあり、両方の特性が混ざって見えることもあります。

観点ASDADHD
中心特性社会性・コミュニケーション、こだわり不注意、多動性、衝動性
対人場面暗黙の理解が難しいことがある話が逸れる・割り込む等で誤解されることがある
行動の傾向ルーティン重視、変化が負担になりやすい刺激に引っぱられやすく切り替えが苦手になりやすい
集中の特徴興味分野に深く没頭しやすい興味がないと続かない一方、過集中も起こり得る

支援につながるヒント

  • 困りごとを「場面」「頻度」「何が負担か」に分けてメモする
  • 環境調整(音・光・座席・予定の見通し)で負担が下がるか試す
  • 併存(不安、うつ、睡眠など)がある場合は同時にケアする

⚠️
医療免責事項

本記事の内容は一般的な健康情報であり、個別の医学的アドバイスではありません。 健康上の懸念がある場合は、必ず医療機関を受診し、専門医の診断を受けてください。